
2015年にJRAの騎手通年免許に合格し、ミルコ・デムーロ騎手と共に外国人騎手として初めてJRAの通年免許を取得したクリストフ・ルメール騎手。
2018年には年間215勝を記録し、2005年に武豊騎手が記録し、誰も超えることができないのではないかと言われていた年間212勝を塗り替えたJRAのトップジョッキー。
2025年の4月26日にはダービーの前哨戦である青葉賞をエネルジコに騎乗し勝利を挙げ、史上10人目、外国人騎手としては初めてとなる通算2000勝という節目の記録も達成しています。
2025年春のG1シーズンではヴィクトリアマイルでアスコリピチェーノに騎乗しG1制覇を達成。
帝王賞でもミッキーファイトに騎乗して勝利するなどトップジョッキーとしての力を見せつけています。
そんなトップジョッキールメール騎手に、引退という言葉が飛び出したのです。
帝王賞から3週間の休養に入るルメール騎手。
現時点では全国リーディング3位に位置付けていますが、ここからの巻き返しはあるのでしょうか?
今回はルメール騎手引退の噂に迫ります。
🎯 ルメール プロフィール
- 国籍・出身地: フランス・オワーズ県グヴュー出身
- 生年月日・年齢: 1979年5月20日(46歳)
- 身長・体重: 163 cm/53 kg
- 血液型: B型
- 居住地: 京都府京都市右京区
🏇 キャリア:フランスからワールドステージへ
- 1999年にフランスで騎手免許を取得し、ヨーロッパ各地で活躍。G1レース42勝(フランス24、英国9、日本5、米2、豪1など)を達成
- 2005年、ハーツクライで有馬記念を制し、日本でも名を馳せる
- 2011年にはオーストラリアのメルボルンカップも制覇。
🌸 日本での卓越した実績
- 2015年にJRAの通年免許を取得し、フリー騎手として本格的に活躍開始。
- 2017〜2021年、さらに2023年にもJRAリーディングジョッキー(最多勝馬券)を受賞
- 2018年には20世紀武豊の年間212勝を抜き、年間215勝という新記録を樹立。
- G1級重賞勝利はJRA内で約53勝、地方&海外で通算97勝以上
🌍 国際的な評価
- 2020年にはTRC Global Rankingで世界ランキング1位に輝く。その後も度々トップ10入り
- 日本では外国人として初めてJRA年間最多勝騎手となり、その後も記録を塗り替え続けている。
💡 モチベーションとパーソナル
- 幼少期から障害ジョッキーの父の影響で馬に親しむ。高校時代はアマチュア騎手としても活動。
- 趣味はテニス、サイクリング、サッカー。好きなマンガは『聖闘士星矢』『キャプテン翼』
- 2022年、自身の名を冠したファッションブランド『CL by C.ルメール』を日本で展開。ウマ娘のCMに登場するなど騎乗以外の活躍も見せています。
ルメール 夏休み
G1勝利記録を塗り替えたアーモンドアイに、世界最強馬と言われたイクイノックスの主戦を務めたルメール騎手。
2015年にJRA騎手としてデビュー以来10年連続で100勝を達成し、7度もリーディングに輝いている名実ともにJRAのトップジョッキーとして君臨しています。
しかし、2025年は前半戦が終わった時点で59勝。
G1もヴィクトリアマイルは制したもののモレイラ騎手が3勝を挙げ、キング騎手やシュタルケ騎手が初めてのJRAG1勝利を挙げている様子を見ると、例年に比べて輝きを失っているように見えてしまいます。
帝王賞が終わってから3週間の休みに入るルメール騎手ですが、これは毎年の恒例行事と言えるでしょう。
休みの日でも常に競馬のことを考えているという親友で同期のミルコ・デムーロ騎手は
「彼は週末だけ競馬に集中していて、それ以外はプライベートを大事にしている。それなのにあの成績は羨ましい」
とルメール騎手のオンとオフの切り替えの上手さに驚きが隠せない様子。
夏休みに入る前は全国リーディングで3位というなっていますが、リフレッシュしてまた勝ち星を重ねてくれるのではないでしょうか。
ルメール 引退の真相
2022年は川田騎手にリーディングの座を譲ってしまったものの、2023年2024年とまた続けてリーディングに輝いたルメール騎手。
勝利数は165勝、176勝と200勝に比べるとやや見劣りはするものの、2023年はG1を7勝し重賞18勝、2024年は勝率.298という圧倒的な数字を残しています。
そんなルメール騎手になぜ引退の噂が流れているのでしょうか。
これは、ルメール騎手がnetkeibaと海外競馬専門サイトWorld Horse Racingのインタビューに応じた際に
「日本で引退することになりそうです」
と発言したことが関わっているようです。
ルメール騎手は通年免許を取得した際に
「“この美しい国で人生を歩んでいこう”と心に決めました」
と語っており、日本に対する愛を口にしています。
C.ルメール騎手「日本で引退することになりそう」 今後について見通し示す | 競馬ニュース – netkeiba
世界最強馬イクイノックスの子供たちに騎乗する日を楽しみにしているとも語っており、ルメール騎手が引退する日は先になることは間違いないと言えるでしょう。
ルメール 騎乗数減少
ルメール騎手は騎乗数が減った理由と引退後の展望について語った場面があります。
2022年から展開している自信のアパレルブランドCL by C・ルメールのプレス内覧会を終えた後
「自分も年をとってきたのでコンディション維持のために今年から騎乗数も減らしています。もちろんいつか引退する日が来るのでその時の事を考えてビジネスも始めています」
と年齢を重ねたため質を維持するために騎乗数を減らしていると語っており、
「今のところは両立できていますが騎手である間はそちらに注力するのは言うまでもない」
と現役を続ける間は騎手生活を何よりも優先すると力強く語っています。
引退後に調教師になるジョッキーも少なくありませんがルメール騎手は
「調教師?ノーノーノー。なりたくない。フランスであってもなりたくない。大変だから」
と即座に否定。
「ボクは競争して戦ってと言うのが好き、自分が乗ってコントロールした馬を勝たせるという事をずっとやっていたい」
と自身が騎乗して勝利に導くことに何よりも喜びを感じることを明かしています。
この話を聞く様子ではルメール騎手の闘志に衰えは全くなく、騎乗数を増やしてリーディングを獲得するよりも、1つ1つの騎乗により集中していきたいという気持ちが伝わってきます。
2023年はG17勝のうち秋に5勝、2018年も8勝のうち秋に5勝を挙げており、春よりも秋のG1の方が調子を上げる傾向にあるルメール騎手。
2025年も夏休みを終えてから覚醒する姿が見られるのではないでしょうか。
競馬界期待の若手
こちらはあくまでも主観の話ではありますが、2018年に215勝を挙げた時よりも若手ジョッキーが育っているように思います。
僕が競馬を見始めたころは四位洋文さん、蛯名正義さん、福永祐一さんがまだ現役。
田中勝春さんや勝浦正樹さんもおり、ルメール騎手よりも上の世代が活躍している印象がありました。
以前インタビューで
「横山さんの息子は上手い」
と語っていたルメール騎手。
それが和生騎手なのか武史騎手なのかは分かりませんが、当時横山兄弟もG1勝利を挙げた経験はありませんでした。
その横山兄弟に坂井瑠星騎手、団野大成騎手、岩田望来、菅原明良騎手など、年々期待の若手がG1勝利をあげるなど成長を見せています。
佐々木大輔騎手や吉村誠之助も、まだG1制覇は達成していないものの期待の若手であることは間違いありません。
武豊騎手やルメール騎手といったトップジョッキーの背中を追って若手が成長しているからこそ、競馬界は盛り上がり続けるのではないかと感じています。
この若手たちがリーディングジョッキーを獲得する日もそう遠くはないのではないでしょうか。
ライバルが登場し続ける騎手の世界。
ルメール騎手というトップジョッキーも常に安泰とはいかないのです。
まとめ
今回はルメール騎手引退の真相や、ルメール騎手の今後の展望を追っていきました。
騎乗数を減らしているのは、年齢を重ねたことで体力が衰えていることを考えて質を維持するためということで、ルメール騎手は常に価値を意識し続けていることに変わりはありません。
期待の若手も育っていますが、まだまだルメール騎手がJRAのトップジョッキーであることに変わりありません。
夏休みを経て、7月26日開幕の新潟開催で復帰する予定だそうですが、復帰後にどんな騎乗を見せてくれるかに改めて注目しましょう。
これからもルメール騎手の活躍から目が離せませんね。
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